映画:『アクアマン』

前々から観たかったので公開初日の今日、さっそく観てきました。観たかったといっても、私は別にアクアマンシリーズのファンだったというわけではない。この作品について知っていることはサブウェイ三兄弟に助けられる下の画像ぐらい。

f:id:BuriburiSaikyoNo1:20190208200856j:plain

あとは主演ジェイソン・モモアのセクシーすぎる顔と敵役・ブラックマンタのデザインが好きなことぐらい。『ジャスティス・リーグ』すら観ていないと言ったら健康で文化的な映画生活を送る諸兄は呆れるかもしれないが、いいだろお前。

いかんッッ!!!これから先には多分にネタバレが含まれるかもしれないゾォ!!!!退避ゾ!!!!!!!!!!!ゾァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!

 

 

 

 

 

DCといえば誰もが作風の暗さを認めるところだが、本作は圧倒的に映像娯楽に重きを置きにいった気がする。主人公たるアクアマンはヘラヘラとしたおっさんだし、所々に挟まれるコメディ調の展開は万人受けするものだ。何と言っても海中世界の色鮮やかさが映像映えする。煌々と光る異形の水中ビークルや色とりどりの海洋生物たちが画面いっぱいに動き回る様は、初めてアトランティスへとたどり着いたモモアの如く目を奪われるに違いない。

アクションシーンはそれにも増して印象深く、ゴージャスなものだった。筋骨隆々としたモモアの格闘シーンが見ていて気持ちがいいし、海中での殺陣は水中ならではの魅せ方で、陸上でのアクションとは違った面白さを魅せてくれた。本作の広告で「マトリックスを超えた戦闘シーン!」等とアホくさい煽り文句が並んでいたが、確かに新しい試みであるよう思えた。モモアだけでなく女王ニコール・キッドマンアンバー・ハードのアクションもキレッキレで見ていてスカっとする。

個人的に気に入っているのはクリーチャーデザインだ。前述したブラック・マンタを除くと正直ヴィラン側の衣装はダサ…と思わなくもなかったが、まあその辺は好みですよね。一方で海中で乗り回されるビークルや途中でちょこっと登場する甲殻族、海溝族のデザインは大変秀逸でニヤけた。マグマの吹き出る海底を枕に討ち死にせんと息まくやたら気高く脳筋じみた甲殻族、出番は少ないけどカワユすぎる……。巨大兵器みたいなカニやロブスターも心躍って大変ヨシ。つぶらな瞳してたんだね、知らなかったよ(何も言えなくて冬)

f:id:BuriburiSaikyoNo1:20190208203348j:plain

海溝族とのチェイスシーンはヴィジュアル面で最も印象に残った。本作における映像美の極みというか、「海洋ホラー」的な要素を大きく担う種族であったと思う。今回、再序盤で灯台守の机の上にH・P・ラブクラフトの『ダンウィッチの怪』が置いてあるのをみとめたんですが、アレはやはりその辺へのリスペクトの表れですかね。全身像の見えない海洋生物も出てきたりするし。

ブラック・マンタはもともとのデザインが秀逸な事もあり、その怪人然とした異形にそそられましたね。ヴィランの中では一番好きな外見してるかも。赤く光る巨大な目が伝説のUMAモスマンを彷彿とさせて最高や。

f:id:BuriburiSaikyoNo1:20190208222709j:plain

 

そんなわけでアクションと映像を純粋に楽しめるエンタメ映画でした。既に『ダークナイトライジング』を越えDC映画史上最高の興行収入をたたき出してるらしい。4月に公開の『シャザム!』もかなりコメディに寄せきった作風のようなので、(以前からその傾向はあったように思うが)新しい方面での魅力も発揮するDC映画にフォーカスするのも面白そうですね。