東京の夜はお七

Jelly PoP Beans拝聴完了です……。

イベント実装当時からかなりぶっ刺さった曲だったんですけどフルver聞いてからは更にヤバいっすよこいつ……

 

ドゥーワップ+EDMという組み合わせから生まれたグッド・オールドな完成度、アメイジングです!カップリングのI did+I willに至ってはもはや説明不要ッッッのゴリゴリなシティポップで、昨今音楽シーンで熱狂的な70〜90s音楽リバイバルが起こっている状況とも決して無関係ではないだろう。

個人的にはミリオンの楽曲ってこんな感じで時流に敏感な気がするんですよね。初めてミリの楽曲を聞きはじめたとき、デレに比べて楽曲が「洗練」されていると感じた記憶があるんだけど、おそらくこれが理由なんでしょう(もちろんデレよりミリの楽曲が優れていると言っているわけではなく、アプローチの方法が違うということ)。

実はCD買って最初にこの曲を聴いた途端、胸に熱いものがこみ上げてきた。おそらく楽曲全体に漂う幸福感から来ているものだろう。

まだ希望があった「古き良き時代」の万能感・希望感が染み出した音楽は、閉塞感漂う現代に生きる我々を一時の幻想に誘ってくれる。それでも、享楽的なサウンドに載せてサビの終わりに繰り返される「この時代は元気ですか?」という言葉には考えさせられるものがある。

 

『奇想の系譜展』に行ってきた。江戸時代に活躍した型破りな絵師たちを特集した展示で、行こういこうと思っているうちに最終日が近づいていたので急いで駆け込んだ。

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展示されたものの中では長沢蘆雪が最も興味深かった。このなんとも言えない佇まいの子犬の絵で有名な絵師だったが、現物を拝見したことはなかったので嬉しい驚きだった。

私はこのトリミングされた絵しか知らなかったため、てっきりこれが単体の絵だとばかり思っていた。ところが元絵は屏風いっぱいに黒牛と白象を描いた大胆なものであり、子犬は巨大な黒牛と対比される存在として描かれていた。今回見に行かなければその意図を知ることもできなかった。

 

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もう一つ印象に残っている絵が『なめくじ図』だ。紙の上を縦横無尽に、自由気ままに歩き回るナメクジの軌跡を見て思わず頰が緩んだ。奔放な彼からすれば、窮屈そうに列なす我々の姿も滑稽に映るだろうか。

戦国武将、荒木村重の子として有名な岩佐又兵衛の『堀江物語絵巻』は、この絵巻物を有名たらしめた特有のゴア描写が紹介されなかったため少し残念だった。とはいえ斬られて徐々にうつぶせになって事切れていく下女なんかには戦国を生き延びた人間の生々しい観察眼を感じさせ、本筋とは関係のない描写にもかかわらず背筋が寒くなる。

 

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桜もぼつぼつと緑の葉が目立ち始める頃合いだけど、これだけ揃うとまだまだ絶景ですね。妖しく赤ちょうちんに照らされた姿も楽しくなるがすげてくれる手ありゃしない…(夜桜お七)

 

帰りに国立博物館の前でオタ芸打ってる奴らがいて面白かった(適当)